約15年以上に渡り看護受験に携わり、多くの卒業生を輩出してきました。看護師を目指しご相談に来られる方からよく頂くご質問内容をもとに、今回記事にしてみました。きっと看護学校を選ぶ際のお役に立てることと思います。
大学と専門学校、どちらがいいの?
看護学校を受験する際、大学や短大、専門学校、准看護学校など様々な選択肢があげられますが、その違いや特徴をよく理解しご自身の目指す看護師像と照らし合わせて選ばれるのが良いと思います。
大学と専門学校とでは、差額は最大で800万円!
まず、最初に費用面について違いを見てみます。大学の学費が、国公立大学が4年間で授業料が約200万円、入学金や教科書代を含むと4年間の総計は約300万円です。私立大学は4年間の授業料が500~600万円で、入学金と教科書代等を加えると+約100万円です。一人暮らしをした場合、家賃込みで月8万円で生活したとすると年間約100万円、4年間で約400万円です。(実際は8万円ではキツいですよね…。)専門学校の場合、授業料や教科書代など総込みで3年間で公立で約100万円、国立で200万円、私立で300~350万円です。
ここで、私立大学で一人暮らしをすると4年間の総計が授業料等で600万円+一人暮らし400万円/4年間=約1000万円かかります。しかし、自宅から(例えば)国立の高崎医療センター附属看護学校に通うと3年間で約200万円です。その差は約800万円です。大卒と専門学校卒では一般的に初任給(基本給)の差は約2万円あり、この基本給がベースになってボーナスや夜勤手当、休日出勤手当などが計算されるため、当然大卒の方が給与は高いですが、800万円の差は(給与や待遇にもよりますが)、約20年間看護師として勤務しないと埋まらないかもしれません…。
また、昨今の物価上昇や社会情勢から社会人は圧倒的に自宅から通える専門学校を選び、高校生は大学希望者がやや多いように感じます。
保健師の資格を取るならば大学へ
大学と専門学校の違いの2つ目は、保健師の国家資格が取れるか否かです。専門学校では看護師の国家資格のみ取得可能で、将来病院勤務の看護師を目指している方は専門学校でもいいかと思います。しかし、保健師の資格を取得したいとなると大学への進学が必要になります。
STEM医進ゼミナールにお問い合わせ頂く社会人や高校生からは、助産師の資格を取りたいので大学進学を希望していますとのご相談を多く受けます。もちろん、助産師の資格を取得するには大学進学が一般的ですが、全ての大学で助産師の資格取得ができるわけではなく、取得できる大学が限られています。そして、その大学に進学しても「成績上位○○人」と制限があり、狭き門となっています。せっかく高い学費を払っても助産師の資格が取得でき確約はありません。STEM医進ゼミナールがおススメするのは、専門学校を卒業後、再度助産師が取れる学校への進学です。学習期間は1年間で入学するにあたって受験をしますが、合格すれは確実に助産師の資格が取得できます。また、専門学校によっては助産師の資格が取得できる系列学校への推薦をもらえる学校もあります。
入試科目の違い
大学進学を希望する場合、受験科目は「英語・数学1A・理科(生物or化学)+ 小論文・面接」ですが、専門学校の場合「国語(現代文のみ)・英語・数学1 + 面接(小論文)」です。
大学進学の場合、看護学科は理系の学部になるため、上記の3科目が主流です。さらに、国公立大学では共通テストが必須であり、上位の難関私立大学は数学2Bまでが範囲に含まれます。一般的な私立大学では、上記の3科目を勉強します。理科については生物を選択する生徒が多いです。小論文については、年々減少傾向にありますが、上位大学になるほど必須になってきています。
専門学校の場合、一般的に上記の3科目ですが、年々英語と小論文が削除され、現代文と数学1の2科目受験が主流になりつつありますが、人気の高い専門学校は3科目受験が多いです。難易度も様々で中学生の内容から進学校の定期テストまでのレベルが多いですが、一部には共通テストレベルもあります。入試の時期も早まつつあり、早い学校は9月がら入試が始まり県内は12月まででほとんど終わりますが、埼玉県内の専門学校は年明けの1月受験が多いです。
大学受験用の対策本は多くありますが、専門学校用の問題集は意外と少ないく、また全国の専門学校の問題から分析している為、自身の志望校の対策として不適切な場合があります。まずは、専門学校の過去問を分析し傾向を掴みそれに合わせて参考書や問題集を選定するのが良いですが、専門学校の過去問を取り寄せても答えがなかったり、答えがあっても解説がありません。STEM医進ゼミナ-ルでは、各学校の入試問題を長年に渡り保管し回答や解説の作成を行い、専門学校の傾向にあった問題集を選定し無駄なく効率的に勉強することで合格へと導きます。意外と専門学校用の問題集より定期テスト対策用の問題集の方が良いんですよ!
ぜひ一度、ご相談下さい。
小論文について
大学や専門学校を問わず、小論文を課している学校は減少しつつありますが、まだまだ多く存在しています。小論文の試験は、看護学科に関わらず医系の学部全般的にあり小論文を通して受験生の性格や内面をみる大事な試験です。そのため、全体に占める得点の割合も高いですが、小論文の対策をどう行えばいいのか、そもそも小論文とは何か、作文とどのように違うのか、など対策に悩む方が多いです。STEM医進ゼミナ-ルでは、小論文の型を教え、初めての方でもすぐに形になるようにしています。そして、小論文の傾向と対策に基づき医系の知識や情報収集をしてもらい、添削しながら合格ラインまでもっていきます。当日の時間の方や下書きのやり方なども指導します。
面接について
医系の大学で受験生の性格や内面をみる試験として小論文の他に面接もあります。看護学校は実習が多くあり実習先の病院で失礼がないようにするためや、看護学校は入学すると同時にある程度就職先も決まることもあり、入学試験が就職試験でもある場合が多いため、人物評価は欠かせません。面接は1対3が多くその傾向に特徴があります。STEM医進ゼミナ-ルでは、各学校の特徴に合わせた対策を行います。
志望理由書について
願書を記入する際、必ず志望理由を書かなくてはなりません。しかし、その書き方にもルールがあり、書きたいことを書いていては合格できません。看護学校の先生は看護師経験が長く人間の洞察力に優れ、また毎年多くの志望理由を見ています。そのため、たとえ短くてもしっかりとした志望理由を書かなくてはなりません。STEM医進ゼミナールでは、毎年看護受験に関わり多くの受験生の志望理由書を添削してきました。そのノウハウは進学校の先生や他塾様にも負けていないと思います!。
学校大学・専門学校の紹介
群馬県の高校生や浪人生、社会人の方が志望校にする自宅から通学できる大学や専門学校をご紹介します。
群馬県内と埼玉県の看護系私立大学
群馬大学 | 群馬県の最強大学!。レベル、学費ともに皆ここに行きたい!。共通テストでの5教科7科目の得点と2月25日に行われる2次試験の結果で合否が決まる。2次試験の内容は英語力と理科の知識が必要。試験問題も独特で対策の仕方が分からないとの声が多い。助産師の資格取得もあり実習先も群大病院がメインで人気が高いが、学力面で諦める高校生が多い。 |
群馬県立県民健康科学大学 | 県内で一番人気の大学!。学費も安く群馬大学より受験科目が少なく範囲が狭いため、目指す受験生が多い。群馬県民でも知らない人もいるが就職は群馬大学の学生に引けを取らない。共通テストのボーダーラインが群馬大学を超えている。 |
群馬パース大学 | 県内の私立大学の上位に位置し、群馬大学や群馬県立県民健康科学大学の滑り止め校にもなっている。設立時より医療教育に力を入れた医系の大学で、県内で助産師の資格が取れる数少ない大学の1つ。群馬パース大学を志望する学生は助産師希望が多い。併設学部に放射線学科もありこちらも人気が高い。駅前にあり電車での通学は便利だが、車通学の学生用の駐車場が少ないのが難点。 |
高崎健康福祉大学 | 県内の私立大学の上位に位置し、群馬パース大学と合わせて受験する高校生が多い。医療系以外の学部もあり敷地も広い。附属高校から内部進学できるため、高校から看護師を目指す学生には魅力的。併設学部に薬学部がありこちらも人気が高い。 |
上武大学 | 群馬パース大学や高崎健康福祉大学へは学力的に厳しいが、大学に行きたいと考える高校生が選ぶ大学である。どこの大学を選ぶかは、自宅から通学圏内か否かによるところが大きい。学力に不安な学生が入学してくるため、各大学ともしっかりした教育システムを構築している。また、看護師として多くの卒業生を輩出し確かな実績をもっている。 |
群馬県内と埼玉県・東京都の一部の専門学校
高崎総合医療センター附属高崎看護学校 | 群馬県内で1番人気の高い看護学校。入試問題のレベルも高い。国立のため学費も安く、就職先も同じ敷地内の国立病院になる。そのため、将来の人生設計がしやすい。STEM医進ゼミナールでは毎年合格者を出している! |
前橋東看護学校 | 一昔前は、高崎総合医療センター附属高崎看護学校に並ぶ人気を博していたが、近年、「単願者のみ受験可能」という条件になってから、他校を受験できないため志願者が減少。英語の問題は、県内の専門学校で一番難しい。 |
伊勢崎敬愛看護学院 | 群馬県の中央に位置し、県内や埼玉県からも通学できるため、県内で一番倍率が高い。受験科目から英語が削除され国語と数学のみになった。就職先は敷地内の敬愛病院ではなく、県内全域に就職していく。 |
渋川看護専門学校 | 北毛地域の看護師不足を解消するために准看護学校から専門学校になった経緯があるため、北毛地域の方の受験は大歓迎である。さらに、北毛地域は高齢化が進み病院と福祉施設が兼ねていることが多く、男性が優遇される。そのため、渋川看護専門学校は男性の看護師志願者には最適な場である。数学の問題は中学の内容が強く、一部頭の体操みたいな問題も出題される。 |
専門学校高崎医療福祉カレッジ | 福祉の分野で定評のある専門学校が看護学科を作り、すでに卒業生も輩出している。授業は午後から始まり、午前中はアルバイトも可というので人気も高い。もちろん3年間で卒業できる。高崎の駅前にあり、通学は便利。学力に自信のない生徒をしっかりと教育し、国家資格に合格させる。就職した病院からも卒業生の評価は高い。 |
太田高等看護学院 | 群馬県の東毛地区で、一番人気の学校。富士重工系列の病院が母体で建物綺麗で設備も充実している。併設の太田記念病院への就職もでき、こちらも人生設計がしやすい。 |
東群馬看護専門学校 | 学費は少々高めだが、奨学金の制度が充実している。提携病院に5年間就業すれが最大で月10万、年間360万円の奨学金が全額免除されるため、かなり低予算で看護師の資格取得をすることができる。予算的に諦めている受験生は一度検討する余地あり。 |
埼玉県・東京都
埼玉県立高等看護学院 | 一番の魅力は県立のため学費が安く建物も立て替えて綺麗になった。熊谷市にあり群馬からでも通学可能だが寮も併設されていて低予算で入居できる。人気が高く入試問題のレベルが高い。ここら辺では珍しく、国語と英語の2科目受験。合否の鍵は英語になる! |
さいたま市立高等看護学院 | 公立の学校で学費が安い。寮も併設されており低予算で入居できる。さいたま市立高等看護学院の魅力は、卒業後、さいたま市民病院への就職が可能であり公務員になれる。しかし、入試問題の難易度が高い。 |
本庄児玉看護専門学校 | 本庄に位置しているが実習先や就職先は群馬県の藤岡市も含まれている。高崎市や伊勢崎市から通えるため、群馬の高校生も受験する。工業団地の中にあるが、歴史と実績もある。入試の難易度は一般的は専門学校と同程度である。 |
深谷大里看護専門学校 | アットホーム感のある学校で、学校見学に行き少し遠いけど通学を決めた学生がいた。群馬県藤岡市や玉村、太田市や尾島町あたりの学生に人気が高い。入試の難易度は一般的は専門学校と同程度である。 |
JR東京総合病院高等看護学園【東京】 | 新宿にあり卒業後はJR系列の病院に勤務でき福利厚生が充実している点が人気が高い。特に、群馬を離れて東京暮らしがしたい高校生に人気である。しかし、全国的にも人気なため、1次試験の筆記試験と2次試験の面接+小論文を突破するにはしっかりとした対策と実力は必要! |
まとめ
約15年以上看護受験に携わり、いつの時も看護師不足を言われ続けています。コロナで一時期、ご両親から看護師になるのを止められた高校生もいましたが、コロナ機は看護師希望者が増えたように感じました。現在、コロナも落ち着き看護希望者も少し減り、さらに少子化もあり各学校は生徒募集に苦労なさっています。昔人気だった学校が近年2次募集を出したり、定員を減らしたりしています。そういった状況で少しはボーダーラインや倍率も下がりましたが、誰でも受かるとはいきません。学校側ももちろん生徒は欲しいですが、やはり一定の学力がないと不合格にされてしまいます。
看護師を目指している高校生や浪人生、また社会人の方、看護受験には絶対の自信があります。一度ご相談下さい。お待ちしております。